最近、特徴的なメガネをかけたキャラクターを見かけたことはありませんか?
nouns NFTと呼ばれ、※NFT業界で話題となっているコレクションなんです!
2022年3月には、日本人クリエイターとのコラボも実施され、80名を超える参加者が集まりました。
さらに画像の通り、Nouns NFT JAPANという日本人クリエイター向けのコミュニティもできました。
さて、日本でも話題となっているnouns NFTですが、次のような疑問が浮かんできませんか?
- nouns NFTってなに?
- nouns NFTを持っていると、どんなメリットがあるの?
- どんな活動をしているの?
- どうして話題になっているの?
疑問に答えるべく、まずはnouns NFTの全体像をかんたんに解説します!
nouns NFTとは、コミュニティ運営に参加できるNFTコレクションです。
コミュニティを例えると、『アイドルのファンクラブ』であり、参加はだれでも可能です。
さらに、nouns NFTは1体ずつ投票権が付いてくるので、多数決を取る際に自分の意見を投票することができるのです。
そして、メンバー全員で運営方針を決めていくコミュニティ(組織)を※DAO(ダオ)と呼びます。
nouns NFTを知る上で、DAOは非常に重要な単語です。
なぜ重要なのかは、『nouns NFT のDAOは常識をくつがえすビジネスモデル』で詳しく解説します。
まとめると、nouns NFTとはコミュニティの方向性を、メンバー全員で決めていくNFTコレクションなのです。
さて、『なぜnouns NFTが話題になったのか』について、たくさんの要因が挙げられます。
本記事では、話題となった要因についてとことん深堀りし、解説していきます!
記事を読み終えたとき、あなたもnouns NFTの魅力を感じてもらえたら、とてもうれしいです!
ぜひ、最後までお付き合いください!
nouns NFTコレクションの3つの特徴
nouns NFTコレクションには、3つの特徴があります。
- ジェネラティブ(自動発行される)NFT
- フルオンチェーンのNFT
- CC0による著作権の放棄
初めて目にする単語も多いかと思います。
NFTそのものに特徴があるので、一つずつ解説をしていきます。
ジェネラティブ(自動発行される)NFT
ジェネラティブ(ジェネレーティブとも表現します。)とは、キャラクターの髪や目、持ち物などの各パーツが、自動的に組み合わされて発行されるNFTコレクションをいいます。
nouns NFTの場合、背景、身体、アクセサリー、頭、メガネがランダムに組み合わさり、まったく同じNFTは存在しません。
画像引用:Nouns DAO #258
さらにプログラミングにより、毎日1体ずつ、自動でオークションにかけられることも大きな特徴です。
上の画像で説明すると、#258は63.25ETH(約1,900万円)で、showtheplan.ethという方に落札されました。
※ETHとは、イーサリアムと呼ばれる仮想通貨です。2022年3月レート、1ETH=30万円で計算しています。
日本でも、ジェネラティブNFTは増えましたが、nouns NFTのジェネラティブは一味違うことが分かります。
フルオンチェーンのNFT
フルオンチェーンとは、※ブロックチェーン上のすべてのブロック(PC)に保存されている状態といえます。
※ブロックチェーンとは、データを記録するための台帳です。例えるなら、預金を記帳するための通帳をイメージするとわかりやすいでしょう。
つまり、データが永久に保存されている状態のため、地球が存在する限り消去や改ざんができない仕組みとなっています。
数多く存在するNFTの中でも、データに対する信頼が担保されたNFTといえます。
CC0による著作権の放棄を宣言
CC0とは、クリエイター(製作側)が著作権の放棄を宣言することであり、『だれでも自由にキャラクターを利用できる』という意味です。
CC0は一度宣言すると撤回ができなくなってしまうため、勇気のいる決断となります。
nouns NFTがCC0で得られる効果として、二次創作が盛んになりキャラクターの露出が増えることです。
クリエイターが、キャラクターを自由に利用できることには、3つのメリットがあります。
- 製作側の許可を得る手間を省ける
- 作品の幅が広がり、認知が拡大する
- クリエイター同士の交流が活発になる
さらに3番目は、NFTがまだ普及していない時期だからこそ、仲間づくりという点でも重要といえますね。
まとめると、nouns NFTには次のような特徴があります。
- NFTの新規発行から販売まで、すべて自動化できている
- 改ざんや不正が起きにくく、安全性が高いNFT
- キャラクターを自由に使っていいので、クリエイターが参入しやすい
nouns NFTは他の作品と比べ、差別化ができているNFTコレクションといえます。
nouns NFTのauction price(落札価格)は衝撃の億越え
2021年8月、nouns NFT#1のauction price(落札価格)は、なんと※約613ETH(約1億8,400万円)!
一体目から超高額価格で落札されたため、大きな話題となりました。
★
画像引用:Nouns DAO #1
2022年3月現在で、1体につき約50ETH(1,500万円)が最低価格にて落札されています。
nouns NFTが一体目から613ETHで購入された理由は、nounderと呼ばれるnouns NFTの創設者たち(※以後、nounder)にあります。
- @cryptoseneca (フォロワー2.3万人)
- @supergremplin(フォロワー6.0万人)
- @punk4156(フォロワー14.0万人)
- @eboyarts(フォロワー1.2万人)
- @punk4464(フォロワー5,418人)
- solimander ※現在は所有者ではありません。
- @dhof(フォロワー15.0万人)
- @devcarrot(フォロワー1,088人)
- @TimpersHD(フォロワー4.2万人)
- @lastpunk9999(フォロワー3,007人)
いずれも、NFT業界に精通したインフルエンサーの方々です。
一体目のnouns NFTが高額取引された理由は、インフルエンサーが集結したことにより、事前の期待度が高いNFTコレクションとなっていたからです。
nouns NFTの資金の流れ
nouns NFTの購入で貯まった資金は、コミュニティで管理するトレジャリーウォレット(共通のお財布)に保管されており、だれでも閲覧可能です。
2022年3月現在、21,445ETH(64.3億円)が保管されています。
保管されている資金は、『コミュニティ内で可決されたプロジェクト』に使用するため、nouns NFT購入者(以後、ホルダー)の投票で決定していきます。
具体的なプロジェクトについて、『nouns NFT のprojectは投資ファンド』で解説します。
nouns NFT のDAOは常識をくつがえすビジネスモデル
nouns NFTのDAO(以後、nouns DAO)と呼ばれるコミュニティは、『今までの組織形態の常識をくつがえすビジネスモデル』といえます。
理由は、創設者であるnounderとコミュニティメンバーとの上下関係をなくし、お互いの立場を均等にしたことです。
具体的にいうと、nounderは収益であるETHを一切受け取りません。
じつは、違うんです!
nounderにも、きちんと利益の出るように導線が組まれている、『立派なビジネスモデル』なのです。
nounderにとっての利益とは、10日に1体ずつnouns NFTを受け取る権利があります。
しかし、受け取る期間は5年間と決まっており、5年経つと権利は消滅します。
ポイントは『報酬がNFT』という点であり、次のような影響があります。
- トランザクション(NFTの取引履歴)がだれでも容易に調べられるため、不正ができない
- 長期的なコミュニティの運営方針であることを表明し、nouns NFTに対して安心感を持ってもらう
- NFTの価値を高める活動を継続しなければ、nounderの収益はゼロになる
つまり、nouns NFTの魅力がなくなると、両者とも損をするということです。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、だれにでもできることではないんです!
株式会社に置き換えて考えてみましょう!
従来のビジネスモデルは、上から下へ指示が伝達されていきます。
運営方針を決定するのはトップであり、リスクを背負う分報酬も多く受け取ってきました。
nounderも株式会社の設立と同様に、初期コストやリスクを背負っている状態でした。
しかし、自分たちの利益を優先せず、『自動的に収益のすべてをコミュニティ管理の口座に入れる』プログラムを組みました。
収益を受け取らないことで、コミュニティメンバーと対等な立場となる四角形の構造を築いたのです。
一つ、素朴な疑問が湧いてきますよね。
ぼく自身の私見も入りますが、次の通り考察していきます。
nounderが自分たちの利益を優先しない理由
nounderが利益を優先しない理由は、『コミュニティメンバーとの信頼関係の構築』を優先した方が儲かると判断したからです。
やや抽象的な表現ではありますが、背景には次の理由が挙げられます。
- Loot(ルート)の成功事例を盛り込んだこと
- ほかの業界の人に認知してもらうきっかけ作り
Lootもnouns NFTと同じく、NFTコレクションです。
そして、nouns NFTと非常に関連性が強いコレクションと位置づけられています。
理由も含めて、一つずつ解説していきます。
Lootの成功事例を盛り込んだこと
Lootとは、主人公である冒険者が、冒険に必要な武器や防具を集めたNFTコレクションです。
LootのNFTは『Loot bag』と呼ばれ、冒険者が必要とする8つの装備(胸、手袋、靴、頭、腰、ネックレス、指輪、武器)が記入されています。
画像引用:Open Sea
まさにその通りで、Loot【正式名称:Loot (for Adventures)】は、2021年8月27日に立ち上げられたNFTコレクションです。
最大の特徴は、8つの単語が記載されているだけでありながら、わずか5日間で『4,600万米ドル』を記録したプロジェクトです。
画像引用:Open Sea
Lootが人気となった一番の要因は、コミュニティメンバーで盛り上げていく※ボトムアップ型NFTコレクションであったことです。
※ボトムアップ型とは、トップからの指示でメンバーが行動するのではなく、メンバーやユーザーが主導となって運営方針を決めていくことです。
Lootでいうメンバー主導とは8つの単語を与えるのみで、ゲームの世界観やキャラクター設定はクリエイターの創造力に一任したということです。
つまり、ゲームプロジェクトとしてのLootは未完成であり、『クリエイターの創造力が組み合わさることで初めて成立するNFTコレクション』なのです。
結果として、Lootにまつわるプロジェクトは数十を超える結果となりました。
Lootの立ち上げ人は、『6秒ショートムービーで2億人のユーザーが利用したVine』の生みの親であるDom Hofmann氏です。
そして、Dom Hofmann氏は『nouns NFTの創設者の一人』でもあります。
nouns NFTもコミュニティメンバーで提案し、意思決定まで行っています。
提案されるプロジェクトの一つ一つがバリエーションに富んだものばかりです。
プロジェクトの詳細は、『3D nouns NFT以外の魅力的なコラボ5選』で解説します。
nouns NFTはLootの成功事例を参考とし、メンバーで盛り上げていくことで魅力を倍増させたNFTコレクションなのです。
ほかの業界の人に認知してもらうきっかけ作り
ボトムアップ型によって多くのクリエイターが参加し、関係性の薄かった業界の人々も興味を持つきっかけとなりました。
代表的な企画例として、Danit Peleg氏(@danitpeleg3d)が企画した3Dプリントファッションコレクション × nounsをご紹介します。
Danit氏の掲げる3Dプリントファッションコレクションとは、『家庭用3Dプリンターで作成したファッションにnounsをかけ合わせた』プロジェクトです。
Danit氏は2015年、3Dプリンターによる新しいファッションの概念を確立した女性ということで、一躍有名となったデザイナーです。
有料購読者が1,000万人もいる米紙NYタイムズや、6,600万人が購読する米紙ワシントン・ポストでも紹介されました。
画像引用:ワシントン・ポスト
Danit氏は2021年12月にnouns ☓ 3Dファッションのコラボブランドを提案し、ホルダー全員賛成で3.15ETHの予算を獲得しました。
2022年3月現在、ロードマップ#3に移行し、イラストデザインを立体化させるモデリングの段階に進んでいます。
下記は、Danit氏のnounsとコラボする目的を翻訳したものです。
Nounsの商品などの概念をいくつか思いつき、次のことに気づきました。
Nounsは、私の創造性と技術の限界を押し広げ、最も革新的なファッション・コレクションを実現する手助けをしてくれて、かつNounsを新しくオーディエンス(観客)に広める手助けができます。
と、コメントしています。
Danit氏のプロジェクトは、nounderの目的であるほかの業界にNFTを浸透させるきっかけとなっているのです。
多くの人が魅力を感じるほど、nouns NFTの価値が上がります。
つまり、コミュニティメンバーとの信頼関係の構築が、『長期目線で見たときにnounderの利益に繋がる』のです。
nouns DAOが新しいビジネスモデルの理由
nouns DAOが新しいビジネスモデルの理由は、『nounderが指示をしなくても複数の企画が同時進行していくこと』です。
nouns NFTのキャラクターを中心に、Danit氏のようなコアメンバーを介することで、スピーディーかつ多角的にプロジェクトを拡大できることが『nouns DAOにおける最大の強み 』なのです。
nounderがどんなに優秀でも、複数のプロジェクトを進めつつ、半年間でファッションブランド立ち上げまで進めることは不可能でしょう。
だからこそ、nouns NFTは世界で話題となるNFTコレクションとなったのです。
nouns DAOをまとめると、次の通りです!
- クリエイターの創造力を最大限に活用する
- コアメンバーを置くことで複数のプロジェクトが同時に進行する
- nouns NFTをほかの業界にも認知を広げることで、nounderの持つNFTの価値が上がる
メンバーと対等な立場を築くことで、『自分たちの指示がなくてもプロジェクトが進行する新しいビジネスモデル』なのです。
nouns NFT のprojectは投資ファンド
nouns NFT の主なproject(プロジェクト)は、個人や団体に向けて資金提供をする投資ファンドの役割を担っています。
2022年3月時点で保有している資金は、なんと22,037ETH(約66.1億円)の資金があります。
画像引用:Nouns DAO #259
さて、nouns NFT におけるプロジェクトの魅力は次の通りです。
- ホルダー以外の人も、プロジェクトの提案ができる
- 企画の立案からやり取りまで、すべて公開されている
従来の会社とは、真逆ともいえることばかりですが、次の通り解説します。
ホルダー以外の人もプロジェクトの提案ができる
nouns DAOでの企画提案は、nouns NFTを持つホルダーだけではなく、だれでも行うことができます。
投票権はnouns NFTを持つホルダーにしかありませんが、企画の提案や議論をするにあたっての制限はありません。
制限を設けないことで、バラエティに富んだプロジェクトが提案されるだけではなく、次のようなメリットもあります。
- 一部の価値観に偏らずに方向性を決めることができる
- 資金が乏しい団体も参加できる
例えば2022年3月、ウクライナ侵攻に対する人道支援として、ユニセフへ100ETH(3,000万円)が送金されました。
寄付以外にも44項目のプロジェクトが提案され、すでに42項目が実行されました。
企画の立案からすべてのやり取りが公開されている
nouns NFTのプロジェクトは、公式の※Discordに加入すれば、だれでも閲覧できます。
履歴も記録されているので、どんなやり取りを経て実行まで至ったのかを知ることができます。
※Discordとは、音声やチャットが無料できるアプリで、NFT業界でコミュニティを運営する上で必須ともいわれているツールです。
画像引用:Nouns 公式Discord
情報をすべて公開することは、従来の会社組織ではデメリットになる可能性が高いです。
しかし、情報を公開するメリットもあり、次のように挙げられます。
- コミュニティへの集客ができる
- 履歴が共通の財産になる
ぼんやりとイメージはできているかと思いますが、もう少し言葉を加えて解説していきますね!
コミュニティへの集客ができる
プロジェクトが話題となると、どんな製作過程を歩んだのかなど、つい調べてしまう性質があります。
人は話題となった物事に対し、歴史や背景がどうしても気になってしまうものです。
例えば、真似されたプロジェクトが話題となったとします。
プロジェクトを歴史や背景を調べたときに、同じようなプロジェクトを比較する場合もあります。
すると、先に始めたnouns NFTも話題にあがるため、自然とコミュニティ集客の手助けをしてくれます。
だからこそ、情報を公開してもデメリットとならないのです。
履歴が共通の財産になる
Discordでは、会話のやり取りがすべて記録として残ります。
つまり、どのような段取りで進んだのか、履歴がコミュニティメンバー共通の財産となります。
今までの会社組織では、社内の情報は閉ざされたものであり、一部の人しか知らないからこそ価値がありました。
だれでも自由に見れるよう、情報を公開することなど考えられませんでしたよね。
今までの常識が通用しないくらい、nouns NFTのプロジェクトは制限が少なく、メリットが多いといえます。
nouns NFTのmarket placeはOpen Seaではない
nouns NFT のmarket place(販売場所)は※Open Seaではなく、nouns独自のWebサイトで行われています。
補足※Open Seaとは、NFTの売買が行われているWebサイトです。2021年8月に3,650億円を超える世界シェアNo.1のNFT販売サイトです。
画像引用:Nouns DAO #258
Open Seaを利用しない理由は、3つ考えられます。
- 手数料を抑えるため
- すでに集客ができていること
- 自動化するプログラミングを組みたいから
詳しく説明します。
手数料を抑えること
Open Seaは出品した作品が購入された際に2.5%の手数料が発生します。
2.5%を少ないと感じるかもしれませんが、実際に計算してみましょう。
今までのオークションでの収益を、約60億円とします。
Open Seaの手数料である2.5%をかけます。
もしnouns NFTがOpen seaを利用していた場合、少なくとも1.5億円が手数料として引かれてしまいます。
売上規模が大きくなるほど頭を悩ませるのが、『プラットフォーム利用料などの手数料』です。
手数料を省いていくことで、さらに資金提供できる機会が増えるのです。
すでに集客ができていること
nouns NFTが独自のWebサイトで出品できるのは、すでに欲しいと思ってくれるユーザーが大勢いるからです。
認知が広がると、ユーザーから作品を求めてくるようになり、ブランドとしての価値が高まります。
だからこそ、手数料を抑える方法が選択できるといえるでしょう。
自動化するプログラミングを組みたいから
おさらいになりますが、nouns NFTは毎日1体、自動でオークションにかけられる仕組みを採用しています。
Open Seaでもオークションはできますが、nouns NFTのように製作から出品までの自動化はできないため、独自のWebサイトを利用しています。
nouns NFT projectの企画事例:3D nouns NFT
3D nouns NFTとは、nouns NFTをアバター化(立体化)したコレクションです。
3D nouns NFTsと表記する場合もあります。
画像引用:Nouns 3D
2021年9月2日に全会一致で可決され、32ETH(約960万円)の資金提供が行われました。
そして、2022年3月現在、3D nouns NFTは以下の実績を叩き出しています。
- Twitterフォロワー7,000人越え
- オーナー数2,000人
- 取引総額は94.6ETH(約2,800万円)
3D nouns NFTのロードマップ(運営方針)は以下の通りです。
画像引用:Nouns 3D
解説すると、購入者に対し$NOUNと呼ばれる独自の※トークンを発行します。
※トークンとは、コミュニティ独自の通貨(コイン)であり、だれでも発行可能です。配布時に価値はありませんが、コミュニティへの参加者が増えると、値段がつく場合があります。
3D nouns NFTは7,400体作られ、購入者は1日10ドル分の$NOUNトークンを5年間受け取ることができます。
1ドル=100円で換算すると、36.5万円分の$NOUNトークンを受け取ることができます。
7,400体を製作後は、別の3D nouns NFTに$NOUNトークンを使用して、交換することも可能です。
さらに運営側の目標として、3Dnouns NFTをたまごっちやポケモンのように共存できるツールを開発すると掲げています。
今後、バーチャルの世界でポケモンバトルのように、nouns NFTバトルが流行するかもしれませんね!
3D nouns NFTの活用方法
3D nouns NFTの活用方法は、3つ挙げられます。
- ゲーム内でのアバター(キャラクター)として使用
- リアルグッズの販売
- 成長市場でのNFT投資
即金性が低くてもコレクションが支持される理由は、運営側とホルダー側が一緒にゲームを作っている段階だからです。
3D nouns NFTが、本当に自分たちの日常生活に溶け込むかどうか、現時点では分かりません。
画像引用:Nouns 3D
しかし、運営側とホルダー側の両者とも、ポケモンやたまごっちようなデジタルの生きものと共存する世界観に共感し、未来にワクワクしています。
一緒に楽しむということが、いかに人を動かすかが分かる事例になっています。
さらにnouns NFTには、他にもバラエティーに富んだprojectがあるので、数多くある中から5つご紹介します!
3D nouns NFT以外の魅力的なコラボ5選
3D nouns NFT以外にも数多くの企画が実行されており、非常にバリエーションに富んだ企画が多いです。
- Fast food nouns NFT
- Super bowlでのCM広告
- invisible Nouns NFT
- Wizards nouns NFT
- 日本人クリエイターとのコラボ
本記事では、厳選して5つの企画をご紹介します。
Fast food nouns NFT
Fast food nouns NFTは、アクセサリーの重ね着を通して、コミュニティを盛り上げていくプロジェクトです。
NFTにウェアラブル(普段着を着る)という概念を、新しく提案するプロジェクトです!
- オーナー数400人
- アイテム数1万点
- 取引総額は379ETH(約1億円)
コミュニティのシンボルとしてファストフードハットを採用し、真面目におもしろくするという相反する理念をNFTを使って表現しています。
ただ、おもしろいだけではなく、真面目な部分もきちんとあります!
簡単に解説すると、着せ替えのときに発生するガスコスト(手数料)を、プログラミングコードを書き換えることで削減できるのです。
手数料の削減は、大元であるnouns NFTも実践している項目のため、非常に有能な技術を持つコミュニティとのコラボです。
Super bowlでのnouns広告
Super bowlとは、アメリカンフットボールリーグの優勝決定戦であり、毎年1億人以上が観戦するイベントといわれています。
アメリカ最大のスポーツイベントであり、2022年のCM料(広告費)は650万ドル(7.1億円)も支払う企業も出ました。
画像引用:Youtube BudLight公式
2022年、本イベントのCMに米大手ビール会社のBud lightとnouns NFTがコラボしました。
nouns DAOに対する33番目の企画が可決され、nouns DAOからBud lightへnouns #179が贈呈されました。
さらにBud lightの作成したCMのワンシーンが、2022年3月末までNouns公式Twitterのヘッダーにも採用されていました。
画像引用:Nouns 公式Twitter
Bud lightとのコラボがいかに大きなイベントであったのか、運営側の気持ちがTwitterプロフィールから知ることができます。
invisible Nouns NFT
invisibleとは直訳すると不可視(目に見えない)であり、invisible Nouns NFTとはまさに見えないNFTという意味なのです。
画像引用:Open Sea The Invisibles by Noun Cats
上記の画像を見てみると、by Noun Catsと記載されています。
invisible Nouns NFTは、※Noun Catsと呼ばれるNFTコレクションの一部なのです。
※Noun Catsとは、海外で大人気のNFTコレクションであるCool CatsとNouns DAOから派生し、マッシュアップ(混ぜ合わさった)された企画です。
下の画像をよく見てみると、Noun Catsの身体が透明なキャラクターもありますよね。
つまり、『2つのNFTをかけ合わせて一つのNFTにするという新しい試みのコレクション』であり、どのCats(身体)が当てはまるかはランダムで決まります。
画像引用:Noun Cats
Noun CatsのWebサイトでは、3月上旬に本体部分をリリースとのことでしたが、2022年3月21日時点では、まだ発売されていません。
The invisibleとNoun Catsが組み合わさることは、NFTの可能性を広げる一つの実験であるとNoun Catsの運営陣はコメントしてます。
さらに興味深い点として、『Noun Catsをどのように活用してくかはまだ決めていない』と運営側は語っています。
しかし運営側は、まだ決めてない理由をきちんとコメントしています。
運営側のコメントを要約すると、次の通りです。
- 具体的なアイデアはまだないが、みんなでつくっていきたい
- Noun Catsは多くのドアの鍵であり、まだ夢想されていないものが現実となる可能性を信じよう
- 過程を信じることこそ、私たちのロードマップである
- みんなと一緒に奇妙な(これまでにない斬新な)インターネットを作りたい
大元であるnouns NFTと同じく、これからクリエイターと創っていくということです。
まだ発展途上の業界だからこそ、仲間作りをしつつ、本気でコミットすることがスキルと同じくらい重要であることが伝わるプロジェクトです。
Wizards nouns NFT
Wizards nouns NFTとは※Forgotten Runes Wizards Cultと呼ばれるNFTコレクションとnounsのコラボです。
Wizard自体に固有の名前があることが特徴で、種族、人種、性別などさまざまな要素から構成され、同じ個体は存在しません。
Forgotten Runes Wizards Cultの運営側がCC0を活用し、独自に展開したコラボです。
大元であるWizards NFTの購入者は、無料でWizards Nouns NFTを手に入れることができます。
画像引用:Open Sea Forgotten Runes Wizards Cult
CC0を利用し、ホルダー(購入者)に対する感謝の気持ちを運営が表現する素敵なコラボとなっています。
⑤日本人クリエイターとのコラボ
2022年3月15日、Komorebi88さんが発起人となり、nouns DAOと日本人クリエイターとのコラボ企画がスタートしました。
ツイートにて募集をかけたところ、80人を超える参加者が集いました。
画像引用:Komorebi88さんツイート
企画自体は、nounsを使用したファンアート(二次創作)コンペで、選ばれたクリエイターにはnouns DAOから得た助成金より謝礼が送られるというものでした。
そして、数ある応募の中から27名が選ばれました。
- @AnimeMeme_NFT (Anime eye)
- @bite_gangs (3D)
- @cryptobeatz2017 (Music - Theme song)
- @d_hamasaki (Physical 3D)
- @Devil_Kitties_ (Animation)
- @ElenaNes6 (Voxel 3D)
- @GODTAIL_T (Illustration)
- @gohannemunemu (Japan culture art)
- @goroishihata (Pixel art)
- @HamstaCurrency (Loop animation)
- @kanamomoka5 (Manga art)
- @karen_design_ (Fashion art)
- @katakurakenchan (Pixel art)
- @Kirin_Omi (Manga)
- @mae_1031_ (Onchain art etc..)
- @milk_tea_illust (Eye art)
- @Naaa22g (Cyber punk)
- @NFTCreepyKawaii (Gif art)
- @oni_cyan_nft (Japan anime art)
- @Pechancoarts (Music Video)
- @plutoplutosawai (Tatoo)
- @pyon_877 (Physical fashion)
- @rushing__rusher (Gif art)
- @SushiNFTart (Sandbox voxel PV)
- @tigerclove ((Graphic) art )
- @ujuuna999 (Joke anime)
- @yokodori (CC0 music)
Komorebi88さんより、コラボ企画は第2弾も近日中に実施予定とのコメントもありました。
今後日本でも、nouns NFTが盛り上がっていくことは間違いありませんね!
nouns NFTのよくある質問集
Q:nounsは本当に商用利用可能なの?
A:運営に許可を得ることなく、リアルグッズからデジタルアートまで作成し、販売することが可能です。
Q:nouns NFTのMint方法は?
A:nouns NFT自体は独自のWebサイトで毎日1体ずつ、自動で発行されます。
Q:nounsの平均購入価格は?
A:2022年3月現在、平均105ETHで落札されています。
Dune analyticusより算出
Q:nouns NFTは二次流通したことはあるの?
A:2022年3月現在、30体が二次流通しています。
Q:nouns NFTの公式Twitterは?
A:nouns NFTの公式Twitterアカウントはこちらです。
Q:nouns NFTのDiscordとは?
nouns NFTのアカウントはこちらです。日本語チャンネルもあります。
Q:nouns DAOの参加方法は?
A:nouns NFT Discordより参加可能です。
参加後は、『#verify』のチャンネル(部屋)より『/verify』と打ち込むことで日本語専用チャンネルなどが解放されます。
Q:nouns NFTの日本人ホルダーはいる?
2022年3月時点で1名確定しています。
Komorebi88さんは『3D nouns NFT以外の魅力的なコラボ5選』で解説した、日本人クリエイターとnounsをつなげる架け橋となりました。
Q:これまで、どんなかたちでnounsの資金が使われたのか?
A:Nouns DAOより、一部抜粋して記載します。
『本記事掲載済み』
- 3Dファッションブランドとのコラボ(21.05ETHの提供)
- ウクライナへの人道支援でユニセフへ寄付(100ETHの資金提供
- Super bowlでのCM広告(NFTを提供)
- 日本人クリエイターとのコラボ(助成金が出たものの、金額は不明)
『本記事掲載外(※一部抜粋)』
- Nouns コミック(4.5ETHの資金提供)
- アマガエルモドキの新種にnounsの名前を付ける(25ETH)
- 国際宇宙ステーションにnounsを送る(63ETH)
- スケートパークへの支援とスケートボードにnounsデザインコラボ(23.72ETH)
Q:毎日1体ずつ発行され続けるプログラムは、永続的で不具合など起こることはないのか?
A:限りなく永続的に発行され続けます。
nouns NFTがフルオンチェーン上のNFTであるように、プログラミング自体もイーサリアムネットワーク上で分散化しています。
現状、イーサリアムネットワークすべてが、サーバーダウンする可能性は限りなく低く、『永続的に』と表現できます。
Q:企画提案から可決までの流れと可決条件の基準
A:以下、①~⑤の手順となります。
①まず、Discourseと呼ばれる掲示板に、企画の概要を明記して応募します。
最初からDiscordを使わない理由は、チャンネル数が膨大になり、管理しきれなくなることを防ぐためです。
②応募後、Nounderからフィードバックを受け、修正や加筆を行います。
③nouns NFTホルダーの5%の賛成が提案の条件です。Discordでの交流などで、関係性を築くことが必須となります。
④Discordでの専用部屋が作成され、本格的に企画を練ります。
⑤nous NFTのWebサイトにアップし、最終投票を行います。
投票期間は3日間あり、ホルダーの20%以上が賛成であれば、予算の承認がおります。
Q:投票権がNFTであるメリットは?
A:2点あると考えます。
①流動性が低く、価値が落ちづらい
NFTの特性として、ETH(仮想通貨)のように、だれでもすぐ現金化できるわけではないため、流動性(価格の上下)が低く、急な価値の暴落を避けられることです。
②他の業界の人への認知を広めるため
nouns NFTのキャラクターを用いることで、ファッション、スポーツなどさまざまな業界にも認知の幅を広げやすくなります。
nouns DAO(コミュニティ)を盛り上げる施策の一つとして、投票権を付けたと考えます。
まとめ
ここまで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
nouns NFTが、クリエイターを含むすべての人にとってチャンスとなることがお分かりいただけましたでしょうか。
CC0により、多くの人がnouns NFTを利用できることで、nouns NFTの認知度を上げてきました。
つまり、だれでも自由に扱えるが、だれの所有物でないものということです。
トランプの起源は諸説あるものの、12世紀以前に中国で使用されていたトランプの一種が欧州に伝わったといわれています。
1000年近く前に生まれた道具が形を変えつつ、現代でも使われる道具となっている理由は、みんなで自由に使えるからではないでしょうか。
nouns NFTが今後、どのようなプロジェクトでぼくたちの心を動かしてくれるのか、今後の活動は要チェックですね!
おわりに
NFT-JAPANでは、NFTやWeb3に関するトレンドを発信しつつ、NFTコレクションも展開しています。
NFT-JAPANのNFTコレクションは、BLOG DAOというオンラインサロンの参加権が付与されます!
BLOG DAOとは、NFT-JAPANが運営しているブログに特化したオンラインサロンです。
ブログの基礎知識からライティングなど、コンサルを受けながらスキルアップできます。
さらに、2022年3月にNFT PRESSをリリースしました!
NFTコレクションを運営しているクリエイターを始め、便利ツールの製作者、書籍出版者へのインタビューを記事にしています。
インタビューも随時募集していますので、ご興味ある方はぜひ下記コミュニティに遊びに来てください!
あなたの活動の成功を、心よりお祈りしております。
BLOG DAO Twitterコミュニティ
NFT-JAPAN Open Seaコレクション